黒木工吉のフィギュアスケート解説ブログ

フリーライター黒木工吉のフィギュアスケートに関するブログです。最新の技術解説、選手の情報からフィギュアスケートというスポーツ全体まで様々な角度から論じてみます。

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浅田真央の革新② 2009-2010FP『ラフマニノフ前奏曲Op3-2 鐘』







【前回の続き】

しかしわたしはそれについて懐疑的な意見をもっている。

確かにスピンやスパイラルやステップ、更にはジャンプの質においても、選手個人がもつ技術もそのヴァリエーションも格段に進化した。技術面での見ごたえは、トリプルアクセルや4回転ジャンプなどの超大技などは除くと、確実に増しているだろう。

しかし、演技全体をみていると、上位にくる選手ほど高得点を狙う技を高密度で詰め込む傾向が強まり、どの演技も個性という意味では薄まっている印象がある。というよりも、次にこうなるのだろうな、という予測がある程度たってしまうのである。

例えば、女子のFPの例をとってみると、演技の冒頭は大抵高難度のジャンプを何度か連続で入れてくるので、音楽表現に乏しい印象を受けることもままある。そしてスピンを間に挟んでスパイラルに入ってゆくことが多く、そこで音楽が転調、あるいは曲そのものが変わってしまうこともあるのだが、とにかくスローパートに移ってゆく。スムースな曲の移行とはいい難いケースも少なくない。(余談だが2006―2007年の小塚崇彦選手のFP『ショパンピアノ協奏曲第2番』はストレートラインステップの最中に曲が2度も切り貼りされており、さすがに驚いた。しかしその後の第2楽章を使用したスローパートのスケーティングはすばらしい)。

その後、後半に入るとジャンプの基礎点は1.1倍になるので、比較的難度の低い(かその選手の得意なジャンプ)を入れてくることが多い。女子で後半に2度目のルッツやフリップを入れられる選手は一流と言ってもいいだろう。この時音楽はステップに移行する部分まで尻上がりに盛り上げておく。

それでステップを踏み、その曲の盛り上がりのままスピンでフィニッシュをするパターンが、まあ多いだろう。しかし稀にスローパートに戻してフィニッシュするパターンもある(2007-2008村主章枝FP『オブリヴィオン』など)。

【続く】



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