黒木工吉のフィギュアスケート解説ブログ

フリーライター黒木工吉のフィギュアスケートに関するブログです。最新の技術解説、選手の情報からフィギュアスケートというスポーツ全体まで様々な角度から論じてみます。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

浅田真央の革新⑩ 2009-2010FP『ラフマニノフ前奏曲Op3-2 鐘』







【前回のつづき】

2009年10月初頭の時点で浅田真央が『鐘』を初披露した時、ファンの間では賛否両論だった。わたしの見た感じでは、否の意見のほうがやや多かったように思う。主だった意見としては「浅田真央らしくない」という意見だった。

その時の動画を2番目につけておいたので、ご覧いただきたい。その上の動画が昨年末に行われた全日本選手権の動画であり、現時点で最もクオリティの高い『鐘』である。

確かにこの時の演技は、そういった不安を観る側に覚えさせる内容だったとおもう。高度で濃密なプログラム故、ジャンプなどの高い技術が決まらなければ、空々しいものに見えてしまうかもしれない。

そもそも特徴的なのは、音楽にメリハリがないことだ。最初から終わりまで、ほぼ一定のメロディで、大きな起伏なく4分間が流れてゆく。

この曲を使うことを決断したのはタラソワである。ラフマニノフの『鐘』という曲はフィギュアスケートコーチとしては稀代の野心家であるタラソワの、とっておきの一曲だったという。過去世界選手権5度優勝のミッシェル・クワンにこの曲でトリノオリンピックを滑らせようと計画したらしいが、クワン自身がトリノオリンピックを辞退してしまったので、それは叶わなかった。まさに、4年越しの計画なのである。

タラソワは浅田真央を浅田真央たらしめたコーチである。そもそもファンが抱く「浅田真央らしさ」というのは、2005-2006シーズンの『くるみ割り人形』に代表される、フワフワとして、誰しも妖精をイメージさせるような、軽やかに氷上を舞う浅田真央だろう。

その後、ショパンを多く滑るようになり、浅田真央とショパンというのは最良の組み合わせであるという認識も我々観る側に生まれたように思う。

確かに、ショパンの鍵盤を駆け抜けるような多彩な音の粒や、その輝かしくもキャッチーなメロディーは、浅田真央によく似合う。しかし、そのイメージが定着するのを嫌ったのがタラソワであり、ともすれば浅田真央自身だったのではないだろうか?


スポンサーサイト

コメント

浅田真央選手を熱烈に応援している方、 たくさんいらっしゃるかと思います。 応援ブログもたくさんありますね

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://kokichi0026.blog65.fc2.com/tb.php/15-56c3174c
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。